KAGEROU 水嶋ヒロ / 2010年12月23日(木)

第5回ポプラ社小説大賞受賞作

初めての小説が、ポプラ社小説大賞を受賞、そして賞金の2000万円を辞退など、ちょっと話題先行になった感のある、KAGEROUですが、
12月24日に追加で入荷いたします。

kagerou

 

ちょっと残念なのが、ネット上や、週刊誌では、内容やポプラ社のやり方に批判的なコメントが多く見られます。

週刊ポストでは、
<まるで「カゲロウ」のような真実>
水嶋ヒロ ベストセラー処女小説68万部の「八百長美談」全内幕
「ペンネームの一般応募で大賞受賞」は大嘘だった・・・・

しかし読んでみると、大部分が憶測の記事であって(もちろん記者は確信があって書かれているのでしょうけど)、まるで東スポみたいなタイトルだという印象です。

その記事を受けてかどうか、「電子書籍の衝撃」の著者、佐々木俊尚氏は、Twitter上で、以下のようなコメントを出しています。

> ポプラ社が仕掛けで水嶋ヒロさんに賞を与えて、おまけに書店に委託ではなく買
> い切りで本を押しつけたのって、これは炎上マーケティングでしかない。エンゲー
> ジなんか皆無で、売り切って逃げ切ればそれでいいという考え方。

しかし、これは大きな間違いです。
佐々木俊尚氏ほど、影響力のある方が、意外と業界の事を知らない。

「書店に委託ではなく買い切りで」ではなく、書店の仕入れは「責任販売制」という形。
簡単に言うと、事前注文数は確実に配本しますよ。そのかわり返品するときの条件は少し悪くなりますよ、というもの。
買い切りというのは、返品ができないものの事を言います。これは大きな違いです。

この制度は、私たちのような小さな書店にとってはありがたいものなんです。
通常、新刊書籍などはあらかじめ注文してもまず希望数入ってくることはありません。
KAGEROUのような話題の本が、希望数入ってくるなんて、通常ではありえません。
これが、足りなかったり余ったりするのは書店の仕入れ感覚の問題ですので、出版社や著者には責任はありません。

話はもどって、
KAGEROUの中身ですが・・・

私は、素直におもしろかったです。
普段あまり小説を読まない方でもすごく読みやすいです。
確かに、文章など平易な書き方が多くてちょっと物足りなさも感じますが、読みやすく、題材をうまく書き表しているなという印象です。

もちろん、おもしろい、おもしろくないは主観の問題ですので、私とは違った感想を持たれる方もあるでしょうけど、
ネット上の、あまり根拠のない批判や、悪意すら感じるような書評に惑わされず、一度読んで見られることをお勧めします。

 

 

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